海外では「グレート・ウェーブ」として知られる、葛飾北斎の代表作の一つ「神奈川沖浪裏」。彼が描き続けた「波」のモチーフが、年齢と共にどのように進化したかについて、海外の反応をご紹介します。
概要
葛飾北斎の代表的な木版画のひとつ「富嶽三十六景 神奈川沖浪裏」。
海外ではこの絵は「北斎の大波(The Great Wave)」と呼ばれ、日本を象徴する芸術作品として非常に有名です。
そんな神奈川沖浪裏が描かれたのは、天保2(1831)年ごろ。
それよりはるか以前から、彼は浮世絵や絵本、漫画などで「波」のモチーフを描き続けており、その波の表現の進化が分かる4枚の作品が海外で話題になっていました。
この4枚の作品のタイトルと北斎の年齢は以下の通りです。
(※絵画の正確な年代と、北斎の年齢は筆者調べ)
1.左上「江島春望」寛政9年(1797)
北斎38歳の作
2.右上「賀奈川沖本杢之図」文化初年(1804-07)
北斎45~48歳の作
3.左下「おしをくりはとうつうせんのづ」19世紀
北斎45歳ごろの作
4.右下「富嶽三十六景 神奈川沖浪裏」天保2年(1831)頃
北斎72歳ごろの作
海外では、葛飾北斎が世界的に有名な「神奈川沖浪裏」を描いたのが70代を超えていたこと、そしてそれまでの波の表現の変化について、多くの絶賛の声が寄せられていました。
ここからは、この投稿に寄せられた海外の反応を見ていきましょう。
海外の反応
1:海外の反応
この絵は私のお気に入りなんだ。
どうして私はこのことを知らなかったんだろう!
2:海外の反応
私は彼の全作品が載った画集を持ってる。
葛飾北斎はとても偉大な芸術家だったんだよね。
3:海外の反応
“emoji”が日本で生まれたものだと知って、
この波の絵文字🌊と「神奈川沖浪裏」が繋がった!
4:海外の反応
今ガブリエル・ゼヴィンの『トゥモロー・アンド・トゥモロー・アンド・トゥモロー』※を読んでるんだ。
小説の表紙には大きな「神奈川沖浪裏」があしらわれていて、物語の中にも登場するんだよ。
美しいアートだよね!
5:海外の反応
なぜこの波の絵がこんなに有名で象徴的なのか、誰か知ってる?
6:海外の反応
>>5
これは版画で、たくさんのプリントが作られたから、世界中の人々が見やすく、アクセスしやすかったのかもしれない。
7:海外の反応
印刷材料(インク、彫刻道具など)が改善できたから、彼はよりダイナミックな作品を出すことができたということなの?
8:海外の反応
>>7
最も有名な4枚目の「神奈川沖浪裏」の青色の顔料は、1800年代初頭にオランダから初めて輸入されたものらしい。
この絵は今は完全に日本を象徴する傑作だけど、きっと当時の日本人にとっては新鮮だっただろうね。
9:海外の反応
あの青(プルシアン・ブルー)を作るのに使われた染料は、日本では入手が難しかったらしいね。
それにもかかわらず、彼はその時代、その場所で、最も印象的なポップ・アートのひとつを作り上げたんだ。
10:海外の反応
北斎は72歳で今も世界中で知られている傑作を描いたのか…!
なんてクールなんだろう!!!
11:海外の反応
北斎が波をモチーフに描き続けていたとは知らなかったよ。
ちなみに三枚目も信じられないくらい素晴らしいと思う!好きな絵だ。
12:海外の反応
私は波が北斎が年を取るにしたがって大きく描かれていくのが好きだ。
彼の死に対する恐怖の大きさを表しているのかも…なんて想像してしまう。
13:海外の反応
北斎の描く波は、時間が経つにつれて、ますます磨かれていくように見えるね。
14:海外の反応
こうして見ていくと、北斎が年齢を重ねるにつれて焦点を人/物から波に移したのは面白い!
心理的・芸術的に何を意味するのかはわからないけど興味深いよ。
15:海外の反応
これを見ると、アーティストが成長して世界への理解を深めていく様子を、リアルタイムで見ているみたいな気分になれるよね。
16:海外の反応
北斎の絵のレベルが、波の見え方に対する認識にようやく追いついたということかな?
きっと彼は最後まで自分の絵に満足していなかったのだろうけど。
17:海外の反応
1800年代の画家が、とらえどころのない波を表現するために、70代まで試行錯誤したと知るだけで感動的だ。
18:海外の反応
伝説のチェリスト、パブロ・カザルスは、90歳になってもチェロの練習を続ける理由を尋ねられた。
「進歩していると思うから」と彼は答えたそうだ。
19:海外の反応
私のライフワークも、成果はまだ見えてないだけかもしれないと思えてくるね。
北斎は希望を与えてくれる。
20:海外の反応
彼の象徴的な作品「神奈川沖浪裏」は、何もないところから魔法のように現れたわけではなかったんだ。
何十年も執拗に続けること、これ以上に「天才」を物語るものはないね…!
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感想・まとめ
個人的には、特に構図の似た「おしをくりはとうつうせんのづ」から「神奈川沖浪裏」への表現の変化には目を見張りました。こうして一人の画家の描いたモチーフを年代順に並べてみると新鮮な発見がありますね。
波の大きさが死への恐怖度合いかは兎も角、実際あと10年、いや5年命を与えてくれれば真の絵描きになれるのにと死の間際に言っていたそうだから、老いるにつれ切迫感はあったかもなあ。
とドヤ顔でバカが知ったかしております(-。-)y-゜゜゜
アほくさい!とか言えばまだ面白かったのにw
ぜひ北斎が描いた春画も見てほしい
個人的に
1和風
2西洋風
3和風と西洋風が半々で混じったもの
4北斎のオリジナル描き方の完成系
といった感じにみえる。
2で終わっていれば西洋にもありそうな描写だと思う。4は恐ろしい技量が要る
画狂老人卍良いよね…