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「伝説だ」はっぴいえんどの日本語ロック論争を大手英紙が特集して話題に|海外の反応

1970年代前半に活動し、今も日本の音楽界に大きな影響を与え続けるはっぴいえんどについて、イギリスの一般紙The Guardianが特集記事を掲載。この記事に寄せられた海外の反応を紹介します。

日本語ロックのパイオニア「はっぴいえんど」の特集記事が海外で話題に

細野晴臣、大瀧詠一、松本隆、鈴木茂からなる日本のロックバンド「はっぴいえんど」。

1969年に結成されたはっぴいえんどは、それまで英語の歌詞が中心だったロックに、日本語のですます調の歌詞をのせて歌った「日本語ロック」の先駆者として知られています。

2024年3月26日のThe GuardianのWEB版に掲載された記事「‘Translation changes the original meaning’: how 70s psych rockers Happy End ended the ‘Japanese rock controversy’」では、はっぴいえんどが中心となって巻き起こった「日本語ロック論争」について報じています。

※日本語ロック論争:輸入された音楽であるロックを英語で歌うべきか日本語で歌うべきかという論争。はっぴいえんどのセカンドアルバム『風街ろまん』がリリースされ議論は次第に収束していったとされており、その後の日本のロックシーンでは日本語の歌詞が一般化する

記事では、バンドメンバーらのインタビューを交えながら、はっぴいえんどの軌跡と功績を綴っていました。記事の要約は以下の通りです。

・松本隆と細野晴臣は、はっぴいえんどを始める際、英語ではなく日本語で歌うことを選ぶ

・細野「当時のミュージシャンは海外のロックバンドに憧れ、コピーして競い合っていたが、自分たちの言葉を使ってオリジナルな音楽を作ることにした」

・松本「母国語の詞を翻訳するとフィルターをかけることになる。それはもう私の言葉や本心とは別物だ」

・デビュー作『はっぴいえんど』は音楽批評家に評価され、日本ロック論争が激化

・セカンドアルバム『風街ろまん』ははっぴいえんどを象徴する傑作として評価された

・はっぴいえんどは、母国語で自分の思いをシンプルに表現することの重要性を主張した

・彼らの「自分を表現するのに最もしっくりくる言葉で話すべき」という想いは、21世紀のグローバル化によってより際立っている

この記事に対する海外の反応をご紹介します。

海外の反応

1:海外の反応

私は日本の音楽を愛してるんだ。

世界中の音楽シーンの中から、ある場所や時代にスポットライトが当たるというのは興味深いな。これは本当にいい話だと思う。

2:海外の反応さん

はっぴいえんどと日本の音楽、両方の優れた入門書だね。

私は70年代半ば、マーク・ボランとブライアン・フェリーがきっかけで、サディスティック・ミカ・バンドから日本の音楽に入って、その後はっぴいえんどに遡っていったんだ。ちなみに今のお気に入りは、サニーデイサービスだ。

3:海外の反応

彼らの曲は日本の音楽の響きを完全に変えた。

はっぴいえんどは今も人気があって、沢山のアーティストにカバーされてるよね。

4:海外の反応

私たちは『ロスト・イン・トランスレーション』で初めてはっぴいえんどの音楽に出会い、とても気に入ってしまった。

それからすぐ彼らのアルバムを買ったよ。日本語は一言もわからないのにね。

ソフィア・コッポラに彼らの音楽を使うよう勧めた人、本当にありがとう!

5:海外の反応

多くの欧米人たちと同じように、私も『ロスト・イン・トランスレーション』の「風をあつめて」からはっぴいえんどを知ったんだ。

私は日本語は話せないけど、歌詞の英訳を読んでこの曲のすべてが好きになった。メロディーからは切なさを感じるし、歌詞からは嬉しさと悲しみの間のような、独特の感覚を覚える。

6:海外の反応

はっぴいえんどの「はいからはくち」は、一流の名曲だと思ってる。

7:海外の反応

はっぴいえんどは、日本語の歌詞と美学をもって、初めて成功したロックバンドなんだ。

8:海外の反応

裸のラリーズははっぴいえんど以前に日本語で歌ってたのでは?

9:海外の反応

>>8
彼らはパイオニアだったね。西洋のミュージシャンのコピーなどもしてなかった。

10:海外の反応

ザ・モップスについては言及されてないんじゃない?彼らのデビュー・アルバムの半分は英語で歌われたカバーだったけど。

11:海外の反応

>>10
60年代から70年代にかけて日本のロックはたくさんあったが、ほとんどは英語だった。

フラワー・トラベリン・バンドの『SATORI』は、その時代の日本のベスト・アルバムだと思ってるし、ジャックスの『からっぽの世界』も素晴らしい。

12:海外の反応

エイプリル・フールははっぴいえんどの前身だよね?そしてもっとロックだった気がする。

13:海外の反応

>>12
あまりに活動期間が短かったからな。彼らは英語の曲も歌ってたし。

14:海外の反応

誰もがロックやラップが英語圏のものだと考えられていたなんて、今では不思議に思えてくるほどだ。

やっぱり母国語で歌う方が自然だよね。

15:海外の反応

YMOのメンバーで残っているのは細野晴臣だけだと思うと悲しい。

昨年は3人のうちの2人がこの世からいなくなってしまった。坂本龍一と高橋幸宏…

16:海外の反応

細野晴臣は日本語ロックを作ったバンドの創設者の1人であり、YMOのリーダーで、電子音楽の先駆者でもあった。

彼の影響力はどれだけ強調しても足りないと思う。

17:海外の反応

はっぴいえんどのメンバーは、ほぼ全員が後に日本の音楽を作り変えることになる。

記事で、細野晴臣のその後のキャリアを「少しずつ何でもやった(Hosono did a little of everything)」と表現してるのには笑った。これは日本の音楽史上最も重要なミュージシャンの一人を過小評価しているんじゃない?

「HOSONO HOUSE」か「ぱらいそ」を聴いてほしい。どちらも、音楽のジャンルを自由自在に渡り歩いた細野晴臣の素晴らしい作品だ。

18:海外の反応

>>16
「コチンの月」も素晴らしいよね。

19:海外の反応

昨晩、細野が出演している『パラダイス・ビュー』を観たよ。あの映画でも「言葉」というテーマが中心になってるよね。

20:海外の反応

この素晴らしいバンドに関する記事が、イギリスの大手新聞に掲載されたことをとても嬉しく思う。

私が日本語を学ぶ動機のひとつは、はっぴいえんどの歌を理解するためだったんだ。

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感想・まとめ

いまではごく一般的になっている日本語の歌詞。はっぴいえんどが自分の母国語である日本語で素直に想いを届けたかったという想いが、今海外で注目されたということも嬉しく思いました。

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25件のコメント

初めて知った
ユーチューブで聞いてきた
へぇ~何十年も前の曲か
そんなに古く聞こえないな
でも懐かしいような
えもいね

50年代には小坂一也がエルヴィス・プレスリーの新曲を数か月後に日本語でカバーして発売してたりするから、俺らがイメージするよりロックの流入ってめっちゃ早いんだよなあ

今70代80代の後期高齢者はビートルズをリアルタイムで聞いてキャーキャー言ってた世代だしね
プレスリーもビートルズのメンバーも第2次世界大戦中に生まれてるから、
まあ、そりゃそうだよねぇって

さすがに当時の空気感はわからないけど日本語ロック論争って極一部でちょっと言ってただけなんじゃないかなってイメージ
60年代末、70年代からのロックバンドとは立ち位置が違うと言ってもそれ以前にグループサウンズがあったわけだし、はっぴいえんどが変えたと言うより当時の代表的な日本語で歌うバンドグループだったはっぴいえんどが槍玉にあげられただけみたいな

日本語ロック論争って、はっぴいえんど×内田裕也っていうイメージなんだけど、
認識が合ってるのか分からない。
はっぴいえんどが完成度の高さで打ちのめして、誰も文句言えなくなったっていうのは格好いい。

はっぴいえんどの完成度が高いのであれば
ベクトルは違うけどフラワートラベリンバンドの完成度もちゃんと高いんですよ
打ちのめせるような事はちゃんとやったわけです

そこまでやったのに仕掛け人の内田裕也がブチ切れるような土壌が
業界に体積してたが故の悲劇というか
当人からすれば待遇悪くて食えないGSから選りすぐってカナダ行って成果出したのに
それにぶつかった訳でそりゃキレるしかないというか

例えとして言葉は悪いがそれらの猿山の争いをどう見てたかは知らないが
我関せずの裸のラリーズもまた別の形で偉大さを示してた

日本語のロックって意味ではスパイダーズは1965年からやってるけどな
なのでこの手のはっぴいえんどから始まったみたいな論調はなんだかなぁって感じ

クリエイションをディスってるのか?wテクではクリエイションの方が上だったけどな、Voはあれだけどw

先駆者達の試行錯誤や功績、後進に与えた影響を否定するものではないけど、ヤマト・ガンダム世代的には「日本語の歌詞がRockに馴染んだ」のは矢沢永吉や荒井由実・桑田佳祐の時代だと思う

はっぴいえんどでいちばん有名な曲「風をあつめて」はリードボーカルじゃない細野晴臣が歌っててドラム以外の楽器は全部細野晴臣が演奏している
この人がどれだけ才能があるかよく分かる逸話だ

この記事のネタ元って
NHKBSで特集された「名盤ドキュメント」の
はっぴぃえんどの回だと思う。
大滝さんはすでに亡くなっていたけど
細野さんや松本さんが話したことがそのまま記事になってる。

こうして認知されたことからもロスト・イン・トランスレーションは傑作だったし、ソフィア・コッポラは優秀な監督だと思う。ヴァージン・スイサイドも傑作。

別にこれが元祖じゃないけどな。同じ系統でも、グループサウンズだの、若い娘たちがキャーキャー叫ぶ対象はとっくに存在してたわ。
まあ欧米人の悪い癖で、それまで知らなかった概念を初めて知った場合、知るきっかけになった対象を、一番影響力のあるオリジナルだと思い込む傾向があるんだよな。知らなかった前の時代にもっとすごい別の存在があったのかも、っていう発想にならないんだわ、あいつらって。自分たちが知らないものは存在しないっていう、傲慢かつ視野の狭い考えをするわけ。

悲しいのははっぴいえんどを知ってる日本人がさほど多くないことだと思う。

漫画界でいう手塚治虫……とまではいかなくても石ノ森章太郎とか横山光輝とかくらいの格はありそうなのに、何故だろうか。

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